『火花』のレビュー

はじめに

大人気の作家・又吉直樹さんが描く、人間ドラマ『火花』。この作品は、2015年に芥川賞を受賞し、映画化もされました。本記事では、私がこの作品を読んでの評価をお届けします。

あらすじ

とある寺子屋で、新一年生の謙信という少年が先生から「中学受験に合格すれば、将来、芸術家になることができるよ」と励まされます。その後、謙信は地元の中学校に進学。そこで出会った同じクラスの鎌田君や海野さんたちと、部活や塾、中学生ならではの悩みを解決しながら、自分自身の夢に向かって奮闘していきます。一方で、先生の不安定な生活や地元の美術教師のヤミ金融に手を染める様子なども描かれ、それぞれの人生が交差していく様子が描かれています。

感想

『火花』は、作者・又吉直樹さんの故郷である静岡県が舞台となっており、地元民である私にとっては親近感が湧きます。また、登場人物たちはそれぞれの個性があり、リアルな中学生たちの日常が描かれている点も良かったです。ただし、作品全体としては、ラストのクライマックスは少し物足りない印象がありました。また、先生の生き方に関しては、詳しく描かれていないため、あまり理解できないところもありました。

まとめ

『火花』は、中学生たちの日常を描いた物語ですが、多くの人々の人生が交差していることを描きながら、それぞれが自分の夢に向かって奮闘する姿を描いています。作者・又吉直樹さんの筆致も素晴らしく、読んでいてストレスが解消される作品でした。ただし、ラストのクライマックスに改善の余地があったかもしれないと感じました。全体としては、おすすめの一冊です。

（参考文献）

又吉 直樹 (2015)。 『火花』。 講談社。