『北斎漫画』

概要

『北斎漫画』とは、江戸時代の絵師、葛飾北斎が描いた風俗画・風景画・生物画などの錦対（にしきつい）画集です。全20巻で構成され、寛政6年（1794年）から文化元年（1804年）にかけて刊行されました。

内容

『北斎漫画』は、錦絵の技法を用いて描かれた風俗画、風景画、生物画がたくさん収録されています。日常の風景や人々の暮らしが描かれた「鳥獣人物戯画」と、四季を描いた「今昔画図続」など、多岐にわたる作品が収められています。北斎独特の線の太さや、独特の表現力によって、江戸時代の人々の風俗、生活、自然などの様子を分かりやすく描いています。

感想

『北斎漫画』は、とても見ごたえがあり、江戸時代の人々の暮らしぶりや、自然が描かれた作品は、いかにも北斎らしい雰囲気があります。風俗画で描かれた「鳥獣人物戯画」は、人間と動物が共存する世界を描き、その風景や人々の表情、服装などが見ていて興味深く、一つ一つのシーンが豊かでした。

また、「今昔画図続」では、四季の移り変わりを北斎独特の表現で描かれており、自然に対する感性に満ちた作品でした。特に、桜や紅葉、初雪などの季節の移ろいを描いた作品は、色鮮やかで美しかったです。

総じて、『北斎漫画』は、江戸時代の人々の生活や自然、都会風景が描かれた貴重な画集であり、北斎の画風や表現力に感心しました。手元に置いて、何度も眺めたい作品の一つです。

（※以上が、『北斎漫画』のレビュー記事です）