はじめに
『銀河鉄道の夜』は、宮沢賢治の代表的な小説であり、多くの人に愛され続けている作品です。私も学生時代に読んで以来、数回繰り返し読んできました。今回は改めて、その魅力を深く追体験してみたいと思います。
あらすじ
物語は、少年ジョバンニが出会った、宇宙船の乗り口となる銀河鉄道を通じて、少年ジョバンニとアルベルトによる銀河を舞台にした物語である。ジョバンニがアルベルトと旅をするうちに、アルベルトの正体が思わぬところから明らかになり、物語は大きく動き出します。二人の旅の中、多くの人々と、生命あるものが出会い交流を行う中で、幾つもの哀しみ、喜び、驚きの体験を得る。
キャラクター
主人公ジョバンニは、作者宮沢賢治がモデルにしたと言われている。著しく内向的であると同時に、感受性と繊細さに富む少年です。映画『火垂るの墓』に登場する、主人公の兄妹に通じる、壮絶な運命を抱えた子供たちとの対比も見せられています。アルベルトは、ジョバンニとの共振の高さや、自分の優しさで彼を救おうとする姿勢から、多くの読者の思いを吸い取っています。
テーマ
『銀河鉄道の夜』のテーマは、人類が抱く孤独、哀しみ、運命といった普遍的な存在目標であることが指摘されています。私たちは、自分たちの望むものを探し求め、始まりが来たら別れを告げ、望んだものを得た後、喜んだり後悔することを繰り返していきます。この作品は、そのような人生の意味や、希望を語りかけてくれる作品である、また、独自の子供像を抱いていることが共通した期待感を生み出しているといえます。
感想
この作品を通して、私は何度も人と心の交流をしたり、本当の意味での友達を求める時間を過ごしてきました。そのように、私自身の人間性と共感する点がたくさん有るため、何度読んでも引き込まれます。又、昔では、文章の背景設定や人物像がリアリティ感を持って描写されることが少なかったり、詩的な言葉があまりにも琴線を刺激してしまう場合がよくありましたが、この作品では前述のようなコンセプトや、作者自身がはっきりと思い描いた結末まで実現されていることが素晴らしいと感じました。
以上が、私の『銀河鉄道の夜』に対するレビューでした。
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