あらすじ
主人公・秋月昭宏はある日、彼女から「お前のかばんの中に私の病歴が書かれた日記がある」と告白を受ける。それ以来、彼女と一緒に日記を読み進めていくうちに、彼女が末期の膵臓がんであることが判明する。その後、秋月と彼女は奇妙な共同生活を送ることになる。
感想
本作は、恋愛ものの青春小説と思われがちだが、実際には人間の死と向き合うこと、そして生きることの意味が描かれている。主人公たちが知ることになる彼女の病気が彼らの人生に与えるインパクトについて、作者はとても丁寧に描写している。
一方で、物語が進むにつれて、彼女から見た秋月の姿が単なる「好青年」としてではなく、三次元的な人物として立ち上がっていくとともに、秋月の人生にも変化が生じていく。その様子は、読者の心をぐっと掴んで離さない。
まとめ
本作は、青春小説の名作として大きな支持を集めているが、実際にはその中身は想像以上に深く、大人にもたまらない作品だ。登場人物たちが直面する現実や、彼らが抱える人間的な問題に向き合い、共に成長していく姿には、多くの人間の共感が集まっている。
全体を通して、生と死という大きなテーマについて、思索させられるような作品に仕上がっている。是非、多くの人に読んでほしい一冊だ。
（レビューは以上です。）
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