「君と出逢うまでの180秒」

「刻まれる、青春の痛み」

この小説は、高校生活最後の1年間を描いた青春小説である。物語は、主人公である樫野周平が転校してきた新入生の柏木あおいに出会った瞬間から始まる。

周平は、あおいの急な転校に戸惑いながらも、彼女との出会いをきっかけに、自分が成長していくことに気付く。しかし、周平とあおいの関係は決してスムーズではなく、様々なトラブルや壁にぶち当たり、青春の痛みを刻んでいく。

この小説の魅力は、生々しい青春の描写や、登場人物たちの掴みどころのない複雑な心の内面を丁寧に描いた点にある。また、恋愛以外にも友情や家族愛、夢に向かっての努力など、様々なテーマが詰まっている点も魅力である。

加えて、筆者の文体も非常に読みやすく、物語の世界にすっと入り込める。青春小説が好きな方や、自分自身の青春時代を思い出したい方には、ぜひ読んでほしい一冊である。