あらすじ
主人公の男性、草薙は、ひょんなことから会社を辞め、田舎にある友人の経営する酪農場で働くことになる。そこで彼は、特別な羊を飼うことになるが、その羊がある日失踪してしまう。草薙は、羊を探す旅に出ることになる。
感想
この本は、文体が独特で、一見、難解な印象を受けますが、読み進めるうちにやみくもに物事を追求するだけではなく、大切なものを見つけることができることを教えてくれます。
草薙が羊を探す旅の中で、彼は自分自身を見つめ直すことにもなります。友情や愛情の大切さ、全てを手放して新しい人生に出発する決断力など、様々なテーマが描かれています。
一方で、物語にはちょっとしたファンタジー的要素も加えられており、読者を瞬間的に現実から遊離させてくれます。また、登場人物たちの心情描写が丹念に描かれており、物語の中に入り込むことができます。
まとめ
『羊をめぐる冒険』は、普通の小説とは一線を画する独特な文体が特徴の本ですが、読み進めるうちに魅力的な物語に引き込まれます。主人公が探す羊とは深い意味があり、彼が辿る旅を通して、自分自身を見つめ直す機会を与えてくれます。終わり方も非常に印象的で、読み終えた後も記憶に残ること間違いなしの一冊です。
参考にした書籍：『羊をめぐる冒険』、村上春樹、新潮社、2004年
コメントを残す