『君の膵臓をたべたい』レビュー

あらすじ

主人公である高校生の僕は、ある日、親友から病気で余命があと少ないと告げられる。彼女は、彼女自身が書いた「共病文庫」という備忘録を僕に託し、そして、1冊のノートブックとともに終わってしまった。人生を楽しく生きたいと思っていた僕にとって、それは衝撃的だったが、それ以上に、彼女が告げた「君の膵臓をたべたい」という言葉に驚かされた。
この小説は、そんな彼女との日々を描いた物語である。

レビュー

本作は、ライトノベル作家・住野よるさんによる小説で、2015年に刊行された。ストーリーは、現代の日本で、病の中で死にゆく少女と真剣に向き合うことを通じて成長していく主人公の青春物語である。
本作が持つ最大の特徴は、主人公のナレーションにある。筆者は、細かい描写を使わず、主人公の口調が独特であることで、読者を感情移入させることに成功している。また、登場人物たちが抱える問題と向き合っていく過程も、緻密に描かれている。そして、終盤の感動的な展開には、涙が止まらなくなる読者も多いだろう。
物語の背景となる病気については、きちんと病名の記載があるのも、この作品の特徴である。実際に、この作品を読んで、同じような病気を抱える人々が少しでも救われたら嬉しいと思われる。
結論として、この作品は必読の書籍である。物語が持つ力強いメッセージは、多くの読者に心に残ることだろう。

参考：https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-9981025333