『少女』レビュー

あらすじ

主人公の少女・菜穂は、ある日突然迎えた父の再婚により、同居することに。しかも、新しい母親には娘がいなかったわけではなく、幼年期に凄惨な出来事を経験した少女がいた。その少女とは、なんと菜穂の同い年の姉妹・葵だった。

感想

本作品は、著名作家・村田沙耶香が描き出す凄惨で狂気的なサスペンスに加え、家族愛や嫉妬など、人間ドラマに重点が置かれています。登場人物の心情描写には深みがあり、その心理の変化が物語とともに進んでいく様は、ハラハラドキドキの連続でした。また、章ごとに変化する語り手や時制が、読み手の興味を引きつけます。

総評

『少女』は、サスペンスや心理描写に興味のある方にはぜひおすすめしたい作品です。ただし、凄惨な描写が多く含まれているため、苦手な方や心臓が弱い方には向かない作品となっています。村田沙耶香の描写力とストーリーテリングの巧みさを堪能することができます。