概要
「心理学的フィクションのすすめ」は、医療心理士である著者が心理学的な要素を含んだ小説や映画、ドラマなどの作品を紹介する本です。心理学に興味がある人や、心理学的な要素に魅力を感じる人にとって、非常に参考になる1冊となっています。
感想
本書は、心理学に詳しくない人でも理解しやすいように、わかりやすい言葉を使って書かれています。また、紹介されている作品の選定も良く、心理学的に興味深い作品を幅広く取り上げています。たとえば、『探偵はBARにいる』という小説では、主人公のモノローグによって、心の中の葛藤をリアルに感じることができます。また、『ブラックスワン』では、主人公の心理的な変化が緻密に描かれていて、観客を引き込む演出がされています。
しかしながら、心理学的な観点からみた作品の分析はわかりやすい反面、深掘りが少ないことが欠点だと思います。また、別の作品を比較してみるなど、より深く分析するとより面白くなると思われます。
総評
「心理学的フィクションのすすめ」は、心理学的な要素を深く分析したい人には、少し物足りないかもしれません。しかし、心理学に興味がある人や、普段読む小説や映画にあまり心理学的な視点を持っていなかった人にとっては、とても参考になる一冊となることでしょう。
参考になる作品が多く紹介されているため、これから心理学的な作品を探したいと思っている人にとって、とても有用な一冊となっています。
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