『君の膵臓をたべたい』レビュー

あらすじ

「もしも僕が、君に会う前に死んでいたら――」
突然そう言われた高校生の『僕』は、クラスメイトの転校生『彼女』ががんを患っていることを知る。彼女の日記を偶然拾ったことから、二人は特別な約束をすることになる。

感想

本作はライトノベル（軽小説）として知られるジャンルに分類される作品で、日本国内で発表された小説版は200回以上再版を重ね、漫画版もアニメ映画版も制作されるなど、社会現象にまで発展した作品である。
物語の中心にあるのは、主人公『僕』と彼女の対話にある。その対話の中から、相手が抱える病気についての物語が語られている。
この物語は、若い人たちが、人生と向き合い、自己実現に導くことができるストーリーになっている。
登場するキャラクターたちの細かな心情描写も、優れた技巧が感じられ、非常に奥深い物語になっている。

しかしながら、時折綴られる単純な言葉、劇中の展開などは、若干子供っぽさがあるかもしれない。また、本作は悲しい話であるため、最後は涙が出る可能性が高いということも覚えておいていただきたい。

まとめ

『君の膵臓をたべたい』は、重めのテーマを扱った青春小説という位置づけになる。主人公と彼女のやりとりについて描かれた物語に、若干の子供っぽさが感じられるが、心情描写に優れた表現があり、奥深いストーリーになっている。観客に涙を流させることができる、感動的な物語である。