『昼顔』について

あらすじ

『昼顔』は、作家・石田衣良による小説。主人公の美人人妻・百合子は、夫と子どもに恵まれた幸せな家庭を持ちながら、夫とはセックスレスであるため、その欲求を満たすために昼間に浮気をするようになる。そんなある日、百合子は新たな男性・滝川と出会い、彼との情事に没頭するが、やがて破局へと向かうという物語。

感想

この小説を読んでみて、まず感じたのは、描写のリアルさだ。主人公の百合子をはじめ、登場する人々の心情や言動が、非常にリアルに描かれているため、ストーリーに完全に引き込まれることができた。

また、百合子を中心とした恋愛模様が、登場人物それぞれの人生観や性格を色濃く反映している点も興味深かった。たとえば、百合子の夫である俊介は別に浮気については気にしないという点や、滝川が自分の行動について責任を持とうとしない点など、それぞれの人物の行動の根拠が見えてくる。

ただ、一方でストーリー展開については、中盤あたりから進展が緩慢になり、冗長な描写が増えてきたかなとも感じた。また、百合子の行動が時折鬱陶しく感じることがあったり、登場人物たちの苦悩が深い分、読む際に少し気持ちが重くなるというデメリットもある。

まとめ

『昼顔』は、描写のリアルさや登場人物たちの人生観・性格に深く迫る物語であるとともに、ストーリーによって引き込まれる面白さも兼ね備えた作品。ただ、ストーリー展開が緩慢になり、読む際に少し気持ちが重くなることがある点には注意したい。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です