火花

書籍概要

 最近読んだ書籍で、村田沙耶香さんの「火花」を紹介します。小さな鳥取県の図書館に勤める、27歳の女性が主人公の物語です。図書館に新しくやってきた男性とのやり取りが、彼女の視野を拡げ、人間関係を模索する中で生じる、様々な感情や疑問について描かれています。

レビュー

 読んでいて、感じたのは「人間関係の切なさ」でした。自分自身も、周りの人たちも、自分の想いや気持ちを上手く伝えられずに苦しんでいる部分が描かれています。特に、主人公と新しく仕事仲間になった男性の「井上さん」とのやり取りが、とても印象的でした。

 井上さんは、主人公が取り組んでいた図書館の取り組みに、自分の考えを加えたことから、主人公とのやり取りが生まれます。その中で、主人公が頑張って取り組んでいたことに共感し、彼女の思いに寄り添うことで、主人公にとっては心の支えになります。しかし、井上さん自身の考えや問題については、彼女にはすぐには理解ができずに、彼女自身も彼に迷惑をかけたことに苦しみます。

 そんな中、「なぜ、わたしは今まで、こんなにも人とじっくり向き合わなかったのだろう」という思いに至り、人と向き合い、互いに思いやりを持って接することの大切さを気づかせてくれます。そして、互いに理解し合うためには、日々努力が必要であることも描かれていました。

感想

 終始心に響く、切ない物語でした。人と人との接し方、思いやりを持つことの大切さを改めて感じることができました。村田沙耶香さんの表現力が素晴らしく、読んでいるうちに主人公の気持ちに共感することができました。心に残る本として、ぜひ読んでほしいと思います。

 以上が、私の「火花」についてのレビューです。読んでいない方は、この機会にぜひ手に取って読んでいただければと思います。


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